Press release

ベイン・アンド・カンパニー「世界の高級品市場レポート」2015年春季版 ~世界の高級品市場は2015年も2-4%の実質成長率を維持する見込み~

ベイン・アンド・カンパニー「世界の高級品市場レポート」2015年春季版 ~世界の高級品市場は2015年も2-4%の実質成長率を維持する見込み~

  • 2015年5月21日
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ベイン・アンド・カンパニー「世界の高級品市場レポート」2015年春季版 ~世界の高級品市場は2015年も2-4%の実質成長率を維持する見込み~

 

NEWS RELEASE

ベイン・アンド・カンパニーは、イタリアの高級ブランド統括団体であるアルタガンマ財団と共同で公表した業界観測レポート「世界の高級品市場レポート2015年春季版」の中で、2014年の世界の個人向け高級品市場規模が小売額ベースで2,240億ユーロに達し、対前年比3%増(為替変動による影響を排除した実質市場成長率は4%)となる見込みだと発表しました。この上昇傾向は2015年の第一四半期においても継続しており、ユーロ安によって成長率は12-13%(為替変動による影響を排除した成長率は2-3%)に達すると見ています。

ベインの調査によると、2015年の第一四半期は為替変動により旅行客(特に中国人)の動向や消費パターンが影響を受けたと言えます。

  • 日本市場では、外国人旅行客が市場動向を完全に変化させており、外国人旅行客への対応について新たな取り組みが求められています
  • 中国人旅行客の動向がアジア市場の状況を左右しており、大中華圏の香港やマカオが市場縮小する一方、韓国や東南アジア市場が拡大しています
  • 中国本土では、主要な高級品プレーヤーが市場を刷新させようと邁進していますが、市場規模はわずかに縮小しています
  • 西ヨーロッパ市場は、東ヨーロッパ市場が苦労し続けているのと対照的に、ユーロ安の恩恵を受けたアジアからの旅行客に下支えされました
  • 米国市場は、旅行客の消費がますます低迷し、2015年第一四半期は期待を下回る結果となりました

ベインでは、旅行客の動向が世界の高級品市場を左右する主な要因であると指摘する一方で、過去15年にわたって市場を再構築してきた他の要因も指摘しています。世界の高級品消費者は1億4,000万人から3億5,000万人超まで増加しています。今日の世界の高級品市場の30%を中国人消費者が占め、国内消費から旅行先での消費へのシフトをけん引し、今や海外での購入割合は高級品市場全体の5割を占めています。また、より多くの消費者が高級品を購入しているにもかかわらず、消費者の価格感度は急激に高まっています。高級品のディスカウント市場が拡大しており、その規模は今や、高級品市場全体の30%強を占めています。

「現在の市場動向は、過去15年にわたり高級品業界がどのように変化してきたかを浮き彫りにしています。」ベインのパートナーであり、本レポートの主著者でもある、クラウディア・ダルピツィオ(Claudia D'Arpizio)は述べています。「今も昔も、価格戦略、流通戦略、顧客戦略は、高級品・ブランド企業にとって最重要課題です。しかし、従来の事業モデルには疑問符がつき始めています。高級ブランドが次世代の競争に勝つには、新しい環境において根本的なパラダイムシフトを起こさなければならない」と指摘します。

主な地域/国ごとのハイライト:

  • 日本は、為替の影響を排除したベースで2015年は対前年比成長率が5-7%となり、世界で最も成長する市場になると見込まれています。これは、急増する中国人旅行客によるもので、その額は既に日本全体の20%を占めています。しかし、日本人の国内消費は、2014年の消費税増税による消費マインドの冷え込みを引きずり、緩やかな状態となっています
  • アジア市場については多様な傾向が見られますが、域内の中国人旅行客の動向に影響されて、2015年はプラス1%からマイナス1%と成長が停滞する見込みです
    - 香港とマカオが、入国旅行客数の弱含みにより苦戦する一方、台湾と韓国は中国人の消費の増加によって好業績を上げています
    - 中国本土では、倹約令が継続し、消費者がディスカウント市場や海外での購買に流れ、価格感度の高い行動にシフトしていることによって、実質成長率はマイナス2-4%になると見込まれており、市場縮小の見通しからなんとか回復基調に乗せようと模索している渦中と言えます
  • 欧州市場は、ユーロ安によって増加する旅行客(特に中国人、アメリカ人)の消費に支えられ、2015年は全体的に好調な出だしでした。西ヨーロッパ市場は安定しており、南ヨーロッパ市場も回復基調です。しかし、ロシア市場(及びロシア人の海外での消費)の落ち込みにより、欧州市場全体の急成長は見込めず、2015年の為替の影響を排除した実質成長率は3-5%と見込まれています
  • 米州市場では、2015年の対前年実質成長率は2014年の対前年成長率よりも低い1-3%と見込まれています。これは、ドル高による旅行客の消費へのマイナス影響によるもので、域内の国内消費ではそのマイナス影響の一部しかカバーすることができないと見られています

ベイン・アンド・カンパニーの「世界の高級品市場レポート」についての詳細や、取材をご希望の方は、ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン、マーケティング担当までご連絡ください。

ベイン・アンド・カンパニーについて

 ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファームです。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界38か国63拠点のネットワークを展開しています。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援しています。ベインのクライアントの株価は市場平均に対し約4倍のパフォーマンスを達成しており、私たちは持続可能で優れた結果をより早く提供するために、様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っています。

商号  : ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド
代表者 : 奥野 慎太郎(日本における代表)
所在地 : 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー8階
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