Press release

年頭所感『世界のトレンドと日本の展望 2023』を発表

年頭所感『世界のトレンドと日本の展望 2023』を発表

日本代表 デイヴ・マイケルズ

  • 2023年1月4日
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年頭所感『世界のトレンドと日本の展望 2023』を発表

ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは、2000年以上前に「万物は変化する。永遠不変の存在などない」と説きました。これは、2023年においても確かに当てはまります。

2022年、事態がどのように変化するかを正確に予測できた人はほとんどいなかったでしょう。年初にはワクチンが出回り、国境が徐々に開かれ、政府と民間資本が潤沢になったことから当初は注視しつつもやや楽観的な観測でスタートしました。

しかし、その後ウラジーミル・プーチンがヨーロッパで戦争を始め、中国はロックダウンに戻り、インフレ、金利の上昇、為替変動等の影響を受け、マクロ経済は著しく悪化しました。

このような複雑かつ不安定な状況を乗り切るための教科書は存在しません。私の見方では、日本には今後逆風と追い風の両方が吹くと見ています。

世界的に経済成長は鈍化しており、日本も例外ではありません。日本の経済成長は過去数十年間、米国の景気循環とほぼ同期してきましたが、下降の動きは誇張される傾向にあり、回復は大幅に遅れました。例えば、2007~2009年の不況時には、米国のGDPは4%減でしたが、日本はその2倍以上の8.8%減まで落ち込み、完全に回復するのに2013年末までかかりました。

2023年を見越すと、日本は3つのマクロ経済的な課題に直面し、それらはすべて互いに補強し合っていると私は考えています。その3つの課題とは、金利を取り巻く世界的な環境、エネルギー価格の上昇をはじめとする物価の高騰が挙げられます。また、2022年の間には約30%も円安になりましたが、今年も急激な為替の変動が予測され多くの産業は財務的に大きな影響を受けるでしょう。

しかしながら、日本にとって有利となる構造的な追い風もあります。新型コロナウイルス関連の規制緩和は国内の消費者需要を喚起しています。地政学的には米中摩擦により、日本は直接投資先としてより魅力的な国になっています。また、コングロマリット企業において部分的に孤立しているアセットや、創業者が高齢になったが明確な後継ぎがいない興味深く革新的な企業など、日本には魅力的な機会があると投資家たちは考え続けています。テクノロジー関連のトレンドであるサービス部門の自動化といった分野でも、日本が持つノウハウには魅力があります。

2023年、これらが企業経営者にとってどのような意味を持つのか。私たちが日本のクライアントからお伺いしているトップ3のテーマは以下の通りです。

1. 成長先の探求。国内市場がほぼ停滞する中、企業はイノベーションを起こし、シェアを拡大する方法を模索しつつ、手堅く海外投資を行っています。

2. 適応力とレジリエンス(回復力)の確保。激動する世界の中で、いかにして柔軟性が少ない3カ年計画モデルから、よりダイナミックな経営システム・戦略立案へシフトするか。

3.ESGの本格化。各業界でサステナビリティの取り組みを差別化と価値創造につなげることができるかという競争が始まっています。同様に、ダイバーシティ&インクルージョン、カルチャーチェンジ、人材争奪戦もこれまで以上に重要な課題となっています。

2023年は、日本の変革志向を持つリーダー、つまり現状に満足することなく挑戦し、大胆に行動し、俊敏性と柔軟性を持って行動するリーダーたちが、引き続き一歩先を行く年になると私たちは考えています。私たちベイン・ジャパンのミッションは、「日本における企業・人のフルポテンシャルを解き放つ」です。そのために、志を同じくする変革志向のリーダーたちと、協業できることを楽しみにしています。

 

■デイヴ・マイケルズ David Michels

日本代表、東京オフィスのパートナー

25年以上にわたり、オペレーティングモデル、成長戦略、ビジネスモデルの構築や企業文化の変革、組織効率化および業務改善等、多岐にわたるテーマの大規模プロジェクトを手掛けています。クライアント経営陣やチームの意欲を引き出すことを得意としており、洞察力に富んだ分析、リーダーシップメンバーへのコーチング等に加え、変革プロセスを明確化することで実行に伴うリスクを低減させる実践的なコンサルティングを提供しています。

ヘルスケア、産業材、消費財、小売、プライベートエクイティ、テクノロジー等の幅広い業界経験を有し、チェンジ・マネジメントプラクティスのグローバルリーダーであり、2022年1月より日本代表を務めています。リーダーシップやトランスフォーメーション、組織変革に関する執筆および講演活動も積極的に行っています。

アメリカとスイスの二重国籍を保有しており、アメリカ、アルゼンチン、ドイツ、インド、スイスなど数多くの国で滞在・就業してきました。様々な地域で培われてきた経験とグローバルな視点を活かして、クライアントを支援しています。

経歴:デューク大学経済・国際関係学部卒業、ハーバード大学経営大学院修士課程(MBA)修了 。

 

 

ベイン・アンド・カンパニーについて


ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファームです。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界39か国64拠点のネットワークを展開しています。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援しています。ベインのクライアントの株価は市場平均に対し約4倍のパフォーマンスを達成しており、私たちは持続可能で優れた結果をより早く提供するために、様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っています。

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